5月に入った。
朝はまだ少し肌寒いので
白く薄い手袋をつけて通勤している。
この時期には
妻の知人のお墓参りに行っている。
私達が結婚した年に亡くなられて
もう30年近くになる…。
私はその方には数回しか
お会いしていないが
当時、妻との会話の中で
ちょくちょく登場していた。
妻にとっては大切な人なのだ。
立派な お墓に到着する。
風が舞う。
「(いらっしゃい)」と
言ってくれてるのかな?
草をむしったり、
墓石を拭いたりしながら
夫婦で馬鹿丸出しの会話をする。
スミマセン、アホな二人で…。
好きだったという紅茶を
お供えして 手を合わせる。
「また来るね」
高台にあるお墓を後にする。
クルマを蝶が追っかけてきた。
見送ってくれてるのかな?
「(また、来ますね)」